筑駒理社対策/社会データラボ

筑波大学附属駒場中学校 社会|2022〜2026年の5年分

筑駒の社会は、
「知っているか」より「選び切れるか」。

「思考力が問われます」と言われても、ご家庭で何をさせればいいかまでは分かりません。そこで5年分を、設問97、さらに答案用紙に書き込む答え159にまで分けて、一つずつ何を問われているのかを数えました。

入試問題の本文・選択肢・図版は載せていません。公開されている問題をもとに、何を手がかりに何を答えさせるのかだけを、こちらの言葉で要約しています。

まず、どんな問題なのか

筑駒の社会が難しいのは、知識が難しいからではありません。

5年分を数えてみると、特徴ははっきりしていました。文章や資料、覚えている知識から手がかりを集め、選択肢を一つずつ確かめて、指示されたとおりに最後まで答えをそろえる。この作業がずっと続きます。

試験中に起きていること

「アは正しい」と分かりました。
でも、まだ答えは出せません。

筑駒の社会でよく起きるのが、この場面です。覚えていた知識で一つ目に○をつけられても、問題が「すべて選べ」であれば、残りの選択肢も全部確かめないと答えになりません。

しかも次の選択肢は文章を読まないと決められない、その次は統計の表、そのまた次は歴史の知識、というように確かめ方そのものが入れ替わります。この積み重ねが、筑駒の社会の難しさです。

01一つ目が分かる覚えていた知識で判断できる
02まだ手を止められない問題文の指示を読み直す
03確かめ方が変わる文章・資料・知識
04全部そろえて選ぶ残りの選択肢も一つずつ
01

3問に2問は、一つ見つけただけでは終わりません。

設問97問のうち65問、67.0%が「2つ選べ」「3つ選べ」「すべて選べ」でした。あてはまるものを全部そろえて、初めて丸になる形です。

正しそうな選択肢を一つ見つけた時点では、まだ点数になりません。残りも一つずつ確かめて、指定された数、あるいは正解を全部そろえる必要があります。

全部そろえて選ぶ設問
67.0%

設問97問のうち65
答えを全部そろえて選ぶ形式

1問の中で、何度も確かめる答案用紙の欄に沿って分けています
2022|大問1 問7

資源を言い当ててから、その資源の説明を2つ確かめる

統計資料から資源を言い当てる答えと、その資源についての説明で誤っているものを複数選ぶ答えに分かれます。

資料読解条件管理
2025|大問3 問4

三つの時期それぞれで「あてはまる出来事をすべて」選ぶ

時代を一度判断して終わりではなく、期間を変えながら「すべて選べ」を3回繰り返します。

時代整序条件管理
02

しかも「すべて選べ」は、5年続けて出ています。

正解がいくつあるか書かれていない「すべて選べ」は、2022年から2026年まで毎年出ています。5年間で14か所ありました。

この形式では「だいたい二つくらいだろう」という勘が通用しません。選択肢の一つひとつを別々の○×問題として解いて、最後にそろっているか見直すことになります。

「すべて選べ」
5年続けて
14か所
0個数の手がかり
「すべて選べ」は分野を選ばず出ます地理でも歴史でも公民でも出ています
2022|大問3

防災・災害対応の説明を、一つずつ確かめる

防災の知識を使い、示された説明のうち正しいものを漏れなく選びます。

公民×地理すべて選ぶ
2024|大問1

三陸沿岸の地理を「全部正しいか」で見ていく

地形・産業・交通と、別々の知識を選択肢ごとに細かく確かめます。

地理条件管理
2026|大問3 問1

直前の参議院選挙を、しくみの知識と事実で確かめる

2025年の参議院議員選挙についての複数の説明から、正しいものをすべて選びます。

公民時事
03

だからといって、覚えなくていいわけではありません。

159個の答えを「何で決まるか」で分けると、覚えている知識だけで決まるのは58個(36.5%。残りの101個(63.5%は、その場の文章や資料を見ないと決められません。

ですから「暗記か、思考か」という話ではないのです。基礎の知識は持ったうえで、その場で渡された文章や資料と照らし合わせられるかどうかが問われます。

知識は必要。
でも、知っているだけでは取り切れない。
答えの決め手
36.5% 覚えている知識だけ63.5% 文章・資料が要る

独自分類では 58159(知識だけ)と 101159(文章・資料が要る)

文章や資料が決め手になる例知らない=解けない、とは限りません
2024|大問3

AIの答えを「正しそう」で受け取らない

AIが出した答えを、本文と社会科の知識の両方から確かめて、おかしいところを見つけます。

本文照合公民
2026|大問1 問1

工業出荷額の表から、鉄鋼・化学・食料品を見分ける

県別の順位の並びを読み、どの産業がどこに多いかという知識と照らして、三つの工業を見分けます。

資料+知識比較
04

筑駒の社会では、確かめ方が途中で変わります。

設問97問を、わざわざ答え159個まで分けて数えた理由がここにあります。一つの問題の中で、場所を答えたら次は時代、本文を読んだら次は知識というように、見るものが入れ替わるからです。

いちばん極端なのは2025年の大問3問6で、設問としては1問なのに、答えは14個必要でした。7つの文それぞれについて、場所と時代を別々に答えます。

確かめ方が変わる
手順 1読む
手順 2照らす
手順 3決める
手順 4そろえる

筑駒の社会で何度も繰り返す手順

確かめ方が入れ替わる問題一つの知識問題として片づけられません
2023|大問1 問1

四つの場所を分けたうえで、同じ種類の別の場所まで答える

4か所それぞれが何の悲劇だったかを分け、さらに同じ分類にあたる別の場所を選びます。設問1問で、答えは8つです。

比較・分類本文照合
2024|大問1 問2

統計表から三つの県をそれぞれ見分ける

米・工業・自動車・漁獲量の組み合わせを見比べて、神奈川・山梨・千葉を別々に言い当てます。

資料読解地域把握
05

記述は出ますが、筑駒の社会の中心ではありません。

短い説明を書かせる問題は、5年間で8159個の答えのうち5.0%です。長い文章をたくさん書かせる試験ではありません。

出たときには、本文の要点や「なぜそうなるのか」を短くまとめる力が要ります。ただ量で見れば中心は選択問題ですから、先に手をつけたいのは選択肢を細かく確かめる練習のほうです。

短い説明を書く問題8

5年間で出た記述の数
8 / 159 = 5.0%

記述は短く、書くことを絞る作文力より、条件どおりにまとめる力
2022|大問2 問7

改元に使われた「銅」の意味を、約10字で説明する

歴史の知識を、決められた短い字数に収めて説明します。

短文説明歴史
2025|大問2 問2

水俣病とPFASの共通点を、約20字でまとめる

二つの文章を見比べて、共通しているところを一文にまとめます。

本文比較要約

筑駒の社会で求められること

数えて見えてきたのは、もっと具体的な4つのことでした。

01

知識を持っている

しくみ・地名・歴史の事がらを正確に覚えている。知識だけで解ける問題も58個あります。

02

手がかりを見つける

本文・統計・地図から、選択肢を確かめるための手がかりを探し出す。

03

一つずつ確かめる

「なんとなく合っていそう」で済ませず、主語・時代・地域・しくみを一つずつ見る。

04

最後までそろえる

「2つ選べ」「すべて選べ」の指示を守り、選び漏れなく答案を仕上げる。

開成が知識を「つなぐ」学校なら、
筑駒は根拠を「見極める」学校。

ですから筑駒の対策では、過去問を解いて丸をつけて終わりにせず、「どこを見て○にしたのか」をお子さん自身の言葉で言ってもらう練習が効きます。

次に、お子さんの現在地を見る

筑駒で必要になる力が今どのくらいか、
12問・約7分で確かめられます。

5年分の159個の答えを分類した結果をもとに、こちらで作った問題です。筑駒の過去問そのものは使っていません。合格の可能性や偏差値は出しません。お伝えするのは、次にどこから練習すればよいかだけです。

できなかった × よく出るいちばん先に手をつける

よく出る力ほど、先に取り組むようにしています。

できた × よく出る得点源にしたい

本番でも取りたい得意分野として扱います。

12問しかありません細かい検査ではありません

1問でしか見ていない力には「目安」と書き添えます。

無料・登録不要

筑駒社会・見極める力診断

大きく4つの力に分けて、その中をさらに9つに分けて見ます。

  • 覚えたことを思い出す
  • 手がかりを読む
  • 照らし合わせて見極める
  • 条件どおりに答えをそろえる

※「記述構成」は、実際に文章を書いていただいて採点するのではなく、必要な要素が入った説明を選べるかどうかで簡単に見ています。

実際の問題で確かめる

診断の結果を、実際の159個の答えで確かめる。

診断を受けた方は、弱かった力から関係する問題例へ進めます。まだの方も、年度・分野・中心になる力・答えの決め手・頭の使い方で自由に絞り込めます。

診断の結果から

まだ診断を受けていません。

上の12問を受けていただくと、優先したい力に合わせて筑駒5年分の問題例をお見せします。

無料診断へ
まず、この4つを見る
絞り込み159個の答えから問題例を探す

あてはまる問題例

問題文は載せず、答えごとに何を問われているかを要約しています。

さらに細かい集計を見る力・決め手・年度・組み合わせ

中心になる力の内訳

答えの決め手の内訳

答えの決め手 × 中心になる力

数字を押すと、その組み合わせの問題例だけに絞れます。

押して絞り込めます

年度ごとの答えの数

いまの条件にあてはまる答えが、年度ごとに何件あるか。

よくいただく質問

筑駒社会について、よく聞かれること。

お答えはすべて、このページで公開している5年分159個の答えを数えた結果にもとづきます。推測や一般論ではなく、数えて分かったことだけを書いています。

筑波大学附属駒場中学校の社会は、どんな問題が出ますか?

2022〜2026年の5年間で、大問15題・設問97問です。答案用紙で別々に答える単位まで分けると、答えは159個になります。形式の内訳は複数選択67・単一選択47・知識記述34・短文説明8・整序3で、記号を選ぶ形式が114。全体の71.7%を占めます。

筑駒社会は記述問題が多いのでしょうか?

多くありません。159個の答えのうち、短い説明を書かせるものは8問、5.0%です。ただし約10字・約20字・30〜40字と字数が決まっているので、本文の「なぜそうなるか」を落とさずに短くまとめる練習は必要です。

筑駒社会の「すべて選べ」は、どのくらい出ますか?

2022〜2026年まで毎年出ています。正解がいくつあるか書かれていない問題は、5年で14か所。「二つ選べ」なども含めて、答えを全部そろえて選ぶ形式は設問97問のうち65問(67.0%)です。個数が示されないので、選択肢を一つひとつ別々の○×問題として解くことになります。

筑駒社会は暗記だけで解けますか?

解けません。159個の答えを「何で決まるか」で分けると、覚えている知識だけで決まるのは58個(36.5%)。残りの101個(63.5%)は本文や資料を見ないと決められません。知識は前提として必要ですが、その場で渡された情報と照らし合わせる練習がないと取り切れません。

筑駒社会で最も問われる力は何ですか?

中心になる力で分けると、条件管理67、資料読解20、地域把握18、比較・分類15、基礎知識14の順です。条件管理が67個(42.1%)と飛びぬけて多く、頭の使い方でも「選び切る」が67個で最多でした。知識を思い出すことより、選択肢を一つずつ確かめて条件どおりにそろえる作業が中心になります。

筑駒社会の分野の配分はどうなっていますか?

複合52、歴史48、地理35、公民24です。一つの分野だけの問題より、複数の分野にまたがる問題が最も多いのが筑駒社会の特徴で、一つの大問の中で地理から歴史、歴史から公民へと話が移っていきます。

年度によって問題の量は変わりますか?

変わります。答えの数で数えると2022年24・2023年41・2024年24・2025年43・2026年27。大問の数はどの年度も同じでも、一つの設問がいくつ答えを求めるかによって、年度どうしで倍近い差が出ます。

開成社会と筑駒社会は、何が違いますか?

開成は5年で284個の答えのうち、短い説明が9問(3.2%)。基礎知識85・資料を読む71が中心で、知識を出して資料と照らし、話題をつないでいく形です。筑駒は159個のうち条件管理が67個と飛びぬけて多く、答えを全部そろえて選ぶ形式が設問の67.0%。一つずつ見極めて選び切る形が中心です。

もくじ

知りたいところから、問題例をまとめて見る。

159個の答えを、中心になる力・答えの決め手・分野・年度で分けたページです。それぞれに実際の問われ方と、つまずきやすいところを載せています。

ご家庭でどう練習するか

「見極める力」を、過去問を使い切らずに練習する。

一問一答は、知識を固めるのに向いています。本物の過去問は、本番と同じ形で確かめるために取っておきたいところです。その間にある「文章や資料から手がかりを拾って、選択肢を確かめる」練習を、ステップ☆ナビ筑駒理社対策でご用意しています。

1
わかる編大きな問いから入って、本文・資料・条件のどこを見ればよいかを一つずつ確かめます。
2
おぼえる編資料を外して、必要な知識を自分で思い出せる状態にします。
3
書く編もう一度資料を見ながら、なぜそう答えたのかを短い言葉で説明してもらいます。
分析方法・出典・注意事項を見る

数えた範囲:2022〜2026年度の筑波大学附属駒場中学校の社会。15大問・97設問を、答案用紙で別々に答える159個の答え(解答単位)まで分けています。

解答単位とは:「2つ選べ」「すべて選べ」は、正解がいくつあってもまとめて1つと数えます。別々に書く空欄・枝問・答案欄は、それぞれ別に数えました。

分類について:答えの決め手・中心になる力・頭の使い方・難しさは、ステップ☆ナビが独自に分けたものです。学校が公式に示した分類ではありません。

問題例について:入試問題の本文・選択肢・図版は載せていません。何を手がかりに何を答えさせるのかだけを、こちらの言葉で要約しています。

主な参照:2022〜2026年度の公開入試問題・解答用紙、筑波大学附属駒場中学校の社会科および入試問題の利用に関する公式案内、公開されている入試分析。

筑駒は、社会の入試問題を小問単位で掲載することを認めない旨を案内しています。本ページは問題そのものを載せず、こちらで要約した内容と集計した数字だけを使っています。